オンラインカジノは、いつでもどこでも手軽に始められるという手軽さから、近年人気が高まっています。
その一方でギャンブル依存症や借金問題に陥る人も少なくありません。
少額の借金が膨らんで自己破産にまで陥ってしまう方もいるのも事実です。
しかし、ギャンブルによる借金での自己破産は認められないケースがあります。
ただ、パチンコやパチスロ、競馬などの公営ギャンブルで作ってしまった借金は自己破産できる場合もあります。
そこでこの記事では、オンラインカジノの自己破産について解説していきます。
自己破産しないことが1番ですが、万が一自己破産するとなったときのために参考にしてください。
自己破産が怖くて遊ぶのが心配だわ。
大丈夫!自己破産しないための対策も紹介してるよ。
もくじ
オンラインカジノの借金は自己破産できない
オンラインカジノで作ってしまった借金は、原則として自己破産の免責を受けられません。
なぜなら、日本の民法ではギャンブルによる損失は免責されないと定めているからです。
オンラインカジノの借金は、ギャンブルによる損失に該当するため自己破産で免責されないことになります。
法人の場合は、認められる場合がありますが個人の場合はすぐに認められません。
しかし、借金の理由の中にオンラインカジノ以外の理由も含まれていると認められる場合があります。
そのため、オンラインカジノの借金で困っている方は、弁護士などに相談してください。
自己破産が認められる場合がある
オンラインカジノで作った借金でも、裁判所の判断で「裁量免責」が認められると自己破産できる可能性があります。
なぜなら、オンラインカジノを始めとするギャンブル以外にも借金の原因があるからです。
ただし、認められるためには借金を作ってしまったことを反省し、態度で示さなければなりません。
そのため、オンラインカジノで借金を作ってしまった場合でもほとんどの場合、自己破産できます。
1人で抱え込まず相談することが大切です。
自己破産が認められなかった場合は債務整理する
自己破産が認められなかった場合は債務整理をすることで、借金を減額したり返済期間を延長したりできます。
債務整理には、以下の3つの種類があります。
それぞれの方法には、メリットとデメリットがあるため、ご自身の状況に合わせて適切な方法を選択してください。
任意整理する
任意整理は、債権者と直接交渉して借金の減額や返済期間の延長を交渉する方法です。
任意整理では裁判所を通さないため、手続きが比較的簡単で費用も安く抑えられます。
また、以下のメリットがあります。
任意整理のメリット
- 自己破産や個人再生のように、信用情報に傷がつかない
- 裁判所を通さないため、手続きが比較的早く終わる
ただし、借金がなくなるわけでなないので気をつけてください。
任意整理は借金の金額が少ない人に向いています。
特定調停の手続きをする
特定調停は、裁判所の調停委員を交えて債権者と交渉し借金の減額や返済期間の延長をおこないます。
任意整理よりも特定調停は手続きが複雑ですが、任意整理で交渉がうまくいかなかったときでも裁判所の判断を仰ぐことが可能です。
また、特定調停では債権者の同意がなくても裁判所が調停を成立させられます。
ただし、特定調停は自分で手続きをする必要があり、時間と体力が必要ですが、弁護士費用がかからないため費用を抑えられる手続きでもあります。
そのため、任意整理よりも借金の減額や返済期間の延長がしやすいです。
特定調停のメリット
- 任意整理よりも合意が成立する可能性が高くなる
- 債権者の同意を得られなくても、借金の減額が認められる可能性がある
特定調停は任意整理でまとまらなかった場合や、任意整理よりも借金の減額や返済期間の延長を希望したい方に有効な手段です。
個人再生
個人再生は、裁判所に申し立てて借金を最大5分の1程度まで減額する方法です。
任意整理や特定調停よりも借金を大幅に減額できるため借金の返済に苦しんでいる方にとって最後の手段になります。
ただし、減額できる額は審査によって変わるため必ず5分の1程度まで減額できるわけではありません。
しかし、個人再生では以下のようなメリットがあります。
個人再生のメリット
- 家や車を残せる可能性がある
- 職業の制限がない
減額された場合は3年から5年で返済していく計画を作成し、裁判所に提出しなければなりません。
個人再生は借金を減額して残りを返済していく方法です。
そのため、多額の借金を抱えている方には個人再生はおすすめできない方法でもあります。
オンラインカジノで自己破産するデメリット3つ
自己破産は借金の返済義務がなくなりますが、以下のデメリットがあります。
これらは年単位で制限されるから気をつけてね。
資産と財産を失う
自己破産が認められた場合は、保有している資産や財産を手放さなければいけません。
ただし、保有しているすべての財産を手放す必要はなく、生活に必要な財産は残せます。
しかし、99万円以上の現金が保有できなくなり、20万円以上の財産も返済に当てる必要があります。
そのため、持ち家や車を所有している場合や生命保険などを解約して戻ってくる解約返戻金が20万円以上になる場合も該当します。
返済に当てた資産と財産は債権者に譲渡されるため、2度と手元には戻ってきません。
これらのリスクを十分に理解したうえで、オンラインカジノで無理のない遊び方をすることが大切です。
ブラックリストに追加される
自己破産した場合、信用情報機関に登録され「ブラックリスト」に追加されます。
信用情報機関が、個人の借金や返済状況などの情報を記録しています。
この情報はクレジットカードや家や車を購入する際のローンの審査などに利用されるため、ローンを組むことができません。
ブラックリストに追加されると、一定期間(5年〜10年)は信用情報に記録が残ります。
そのため、その期間が経過するまではクレジットカードの発行やローンの利用に制限がかかります。
自己破産手続き中は就職できない職業がある
自己破産手続き中は就職先の選択に制限がかかり、以下の職業に就くことができません。
- 士業(弁護士 / 司法書士 / 税理士 / 行政書士など)
- 公認会計士
- 弁護士法人や司法書士法人の社員
- 生命保険募集人
- 警備員
上記の職業に就職する際には、信用調査がおこなわれます。
そのため、資格制限のある職業や信用情報機関の調査結果が採用に影響する職業には就職できません。
自己破産を検討している方は就職先のことも考慮して決断する必要があります。
オンラインカジノで自己破産するメリット3つ
オンラインカジノで作ってしまった借金を自己破産したときのメリットは以下の3つです。
自己破産によるデメリットで行動の制限はかかりますが、借金によるさまざまな問題から開放されます。
借金の問題から開放されると精神的にも落ち着けるわね。
誰でも申請できる
自己破産の申請は、以下の条件を満たしていれば誰でも申請できます。
- 20歳以上で、日本に住民票があること
- 借金の返済に困っていること
自己破産は、民事上の法律手続であり国籍や年齢、性別、居住地など制限はありません。
また、借金の種類や金額、返済状況なども関係なく申請できます。
繰り返しますが、自己破産は誰でも利用できる制度です。
そのため、借金の返済に困っている方は1人で悩まずに早めに専門家に相談してください。
取り立てから解放される
自己破産の申請をすれば、取り立てから解放されます。
なぜなら、代理人である行政書士や弁護士があなたに代わって債務整理を担当してくれるからです。
債権者の方には「借金に関する連絡は代理人を通してください。」という趣旨の通知が送られます。
これにより、行政書士や弁護士が債権者とやり取りするため、債務者の方へは債権者から催促の連絡や催促状は届きません。
債権者からの厳しい催促に疲れた方は安心して生活することができます。
返済義務が免除される
自己破産を裁判所に申し立てて借金の返済が不可能であることを認めてもらえると、借金の返済義務を免除してもらえます。
自己破産が認可されると債権者は債務者に対して、これ以上の請求や取り立てができません。
オンラインカジノで自己破産しやすい遊び方
オンラインカジノは身近で簡単に遊べます。
また、さまざまなボーナスやプロモーションを展開しており、プレイヤーを飽きさせない要素が豊富です。
気づかずに多額の資金を投入して、気づけば借金を作っていたことにならないよう気をつけてください。
では、オンラインカジノで自己破産しやすい遊び方を紹介していきます。
借金の返済目的でオンラインカジノをプレイしている
借金の返済目的でオンラインカジノをプレイすることは、非常に危険です。
オンラインカジノはギャンブルであり勝率は50%です。
借金の返済のためにオンラインカジノでプレイしても、必ずしも借金が返済できるとは限りません。
逆に借金が膨らんでしまう可能性が高いです。
オンラインカジノを借金の返済目的でプレイすると、冷静な判断ができなくなります。
そうなると、また借金を作ってしまい抜け出せなくなります。
その結果、借金を増やすだけでなく自己破産に追い込まれてしまうため、借金の返済目的でのプレイはやめてください。
損切りができない
損切りができないと、オンラインカジノで借金を作り自己破産する可能性が高くなります。
理由は、損切りができれば損失を最小限に抑えられるからです。
しかし、損切りができない人は負けが膨らむまで賭け続けてしまう傾向があります。
その結果、大きな損失を被ってしまう可能性が高いです。
そのため、自己破産しないためにも損切りのルールやタイミングを決めてプレイしてください。
損切りを決断する勇気を持つことも自分を守るために大切なことです。
勝利したときの快感をもう一度味わおうと夢中になる
勝利したときの快感をもう一度味わいたいと思うことは、自己破産してしまう大きな理由の1つです。
オンラインカジノはギャンブルであり、勝利したときに大きな喜びを感じられます
1度勝利の快感を経験した人は、その快感を忘れることができません。
その結果、ベット額が増え資金がなくなると借金してまで続けてしまいます。
勝利にとらわれすぎると、借金や生活の破綻につながります。
ギャンブルは必ず勝てるわけではないと認識し勝利の瞬間をしっかりと味わいながら、ギャンブルとの付き合い方をコントロールすることが大切です。
オンラインカジノで自己破産しないための対策
オンラインカジノで自己破産しないためには以下の対策が必要です。
自己破産しやすい人は、収支をコントロールできずに借金が膨らんでしまう人が多いです。
また、ギャンブル依存症になると借金をしてでも続けてしまう可能性があります。
自己破産のリスクを理解していないと、自己破産に追い込まれてしまいます。
そのため、自己破産をしないための対策を講じることで、オンラインカジノを楽しく安全にプレイしてください。
プレイする時間と金額を決めておく
オンラインカジノでプレイする時間と金額を決めておくことは、ギャンブル依存症や借金のリスクを減らすために効果的な対策です。
時間や金額を決めずにプレイすると、ついつい長時間プレイしたり高額なベットをしたりして損失額が大きくなってしまいます。
また、ギャンブル依存症になるとプレイする時間や金額をコントロールできなくなる可能性が高いです。
たとえば、以下のような対策が効果的です。
- 1日あたりのプレイ時間を2時間に決める
- 1日のプレイ金額は1万円までにする
- 負けが続いたら1週間遊ばない
プレイする時間と金額を決めておけば、ギャンブル依存症や借金を防ぐために有効な対策になります。
これらの対策を取って、オンラインカジノを楽しく遊んでください。
自己規制機能を利用する
オンラインカジノの中にはギャンブル依存症対策として、アカウントに制限をかけられる自己規制機能があります。
この機能を活用すれば、ギャンブル依存症や借金を防ぐために非常に有効です。
自己規制機能を使えば以下のような制限をかけられます。
- 入金制限
- 出金制限
- プレイ時間制限
- ログイン制限
これらの機能を利用すれば、プレイ時間や金額をコントロールできます。
自分のライフスタイルや状況に合わせて、無理のない範囲で設定して活用してみてください。
オンラインカジノ自己破産に関するよくある質問
最後にオンラインカジノの自己破産に関するよくある質問に答えていきます。
オンラインカジノの自己破産で悩んでいる人は参考にしてください。
オンラインカジノで借金した場合は自己破産できる?
結論、ギャンブルで作ってしまった借金は自己破産の免責を受けられません。
なぜなら、免責不許可事由という支払い義務の免除が認められないからです。
ただし、裁判所に裁量免責が認められれば、自己破産の手続きができます。
自己破産手続き中にオンラインカジノで遊んでもいいの?
ギャンブルが原因の借金で自己破産手続き中は、オンラインカジノやその他ギャンブルで遊ばないでください。
なぜなら、自己破産手続きしたにも関わらずギャンブルをしているのがバレると、反省していないと判断されて裁量免責の許可に影響がでるからです。
そのため、自己破産手続き中にオンラインカジノで遊ぶことは、自己破産手続きの妨げになるため注意してください。