千葉県千葉市の幕張新都心IR誘致を解説！経済効果やカジノ法案関連の動き

千葉県は大型都市である東京都からのアクセスがとても良く、幕張メッセやZOZOマリンスタジアム、三井アウトレットパークなどを有する観光都市です。

周辺には多数のホテルや東京湾を一望できるような海辺、海浜公園もあり自然との調和が抜群な地域となっています。

カジノ法案の成立によりIR誘致の候補地として期待される千葉県は、積極的に誘致を実施。

候補地となる幕張新都心のIR誘致や想定経済効果などについて、詳しく解説していきます。

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カジノ候補地のひとつ千葉県

千葉県は広大な土地を有するIR誘致の候補地であり、大規模なコンベンションセンター（MICE）を構えています。

カジノを含む統合型リゾートはこれらMICEとの相性がとても良く、海外では必須ともいわれている関係性です。

観光地域であるため経済水準は高いものの、さらなる地域活性化に向けてIR誘致が進んでいる状況です。

候補地は千葉県千葉市の幕張新都心

千葉県のIR誘致に関する候補地は幕張新都心となっており、「商業・宿泊・業務研究・文教・住宅・公園緑地」と地区ごとにわけられた特徴を持っています。

幕張新都心の基本コンセプトが複合機能を集積した未来型の業務都市であるため、様々な文化が取り入れられています。

広大な土地を利用して大規模な施設が多数設備されている地域なので、統合型リゾートとの連携も抜群です。

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千葉県のIR（カジノ）誘致コンセプト

幕張新都心にIR導入を想定した場合のパターンは2種類あります。

既存施設活用型IR（スイス：グランドカジノベルン）

スイスにあるグランドカジノベルンをイメージしたヨーロッパ型のIR施設がそのひとつです。

周辺施設にある幕張メッセやホテル、商業施設と連携して大人や夜のエンターテインメントを創り上げ、集客力向上を図ります。

延床面積は31,000㎡にも及ぶ、高級ホテルとカジノが複合する施設をイメージとした統合型リゾートです。

新規開発型IR（シンガポール：マリーナベイサンズ）

カジノ法案のベースにもなっているIR誘致が成功した、シンガポールのマリーナベイサンズをイメージした新規開発型IRがふたつ目。

新たなMICE施設、高級ホテル、大型カジノ、高級ショッピングモール、劇場等を詰め込んだ大型の統合型リゾートをイメージ。

幕張新都心の集客力を飛躍的に伸ばすことができる施設として期待できます。

千葉カジノの特徴と誘致理由

『MICE IR 千葉』を設立して誘致に向けた動きを実施

2019年8月7日、千葉市内企業10社がIR事業者となることを目指して『MICE IR 千葉』を設立。

プロジェクト総額は5,000億円～8,000億円を想定しており、幕張新都心をIR候補地として事業を開始しました。

統合型リゾートは大型コンベンションセンターとなるMICEとの相性がとても良く、海外でもお馴染みの組み合わせです。

これらの組み合わせとそれが可能な敷地面積約66.2haを利用して、大規模な集客を目指しています。

羽田空港、成田空港からのアクセスが良い

出典：千葉市「幕張新都心におけるIR（統合型リゾート）導入可能性調査」

幕張新都心は東京都心や成田国際空港から30分程度でアクセスすることができるうえ、羽田空港にも近い好立地。

成田国際空港が近いことで外国人観光客も訪れやすく、集客力もかなり強いことがわかります。

大型周辺施設があることで、東京湾を一望できる立地であることも魅力のひとつです。

国際会議による経済波及効果の実績がある

会議	経済波及効果
日本文化人類学会50周年記念国際研究大会	約2.2億円
国際キワニス年次総会	約7.8億円
第9回国際中欧・東欧研究協議会世界大会	約9.6億円
第40回日本神経科学大会	約8.8億円

開催場所が幕張メッセであった国際会議では、とても大きな経済波及効果を記録しました。

各会議の参加人数は少なくとも1,000人から4,000人規模となっており、この規模でも最大で10億円に近い経済波及効果がありました。

統合型リゾートができることでMICEとあわせて、さらに大きな経済波及効果が期待できるようになります。

人工海浜と公園の魅力を引き出して海辺を活性化

出典：千葉市「幕張新都心におけるIR（統合型リゾート）導入可能性調査」

幕張新都心には日本一の長さを誇る人工海浜があり、稲毛海浜公園や幕張海浜公園なども隣接しています。

統合型リゾートらしくこれらの魅力を引き出して、地域活性化を図ることが目的となっています。

IR誘致については海上浮島メガフロートの建設なども検討されているようで、大規模な集客が見込まれます。

千葉の参加IR事業者

千葉県への参入を表明していたIR事業者は全部で19事業者がありましたが、その後11事業者が辞退。

2019年10月29日の千葉市による発表では市内2事業者、市外6事業者の計8事業者となっています。

その後は大きな動きもなく、2年ほど動きが止まっているような状況です。

千葉のIR誘致による経済効果

既存施設活用型IRの想定経済効果

効果項目	開業前	開業後
経済波及効果	86億円	1,262億円
税収効果	0	220億円
雇用効果	437人	10,595人

スイスのグランドカジノベルンをイメージとした既存施設活用形IRの想定経済効果は約1,568億円。

すでにある施設を活用して創り上げられていくため、開業前の経済効果は低い水準です。

開業後には周辺施設との連携が重要になってくるので、1,000億円を超える効果が期待できます。

新規開発型IRの想定経済効果

効果項目	開業前	開業後
経済波及効果	1,410億円	3,021億円
税収効果	1億円	361億円
雇用効果	7,238人	24,620人

シンガポールのマリーナベイサンズをイメージとした新規開発型IRの想定経済効果は、約4,793億円。

新たに統合型リゾートをイチから創り始めるということもあり、経済波及効果はとても大きな物となっています。

税収効果や雇用効果も既存施設活用形IRより大きな効果があると期待されています。

▼カジノ法案と経済効果について

>>カジノ法案（IR法案）による日本カジノの建設、運営にかかわる経済効果を解説！

千葉県のIR誘致進捗状況

2019年4月7日、統一地方選挙ではIR推進派が多数となる

2019年4月7日に行われた春の統一地方選挙では、千葉県県議と千葉市議選が行われました。

その結果としては、IR推進派の与党系議員が多くなり過半数を占める形となったのです。

これによりさらに積極的なIR誘致が進んでいくと期待されていました。

2019年7月23日、民間企業からの意見募集を開始

2019年7月23日には千葉市幕張新都心へのIR誘致へ向けて、事業構想や経済効果に関する意見募集を開始。

立地、開発条件、ギャンブル依存症対策、治安対策など、IR誘致に関して問題視される部分についての情報提供が多数。

結果としては幕張新都心エリアでのIR誘致が十分に成立するという形となり、誘致検討へ進んでいます。

2020年1月7日、IR誘致の正式な見送りが決定

千葉市は幕張新都心へのIR誘致に向けて本格的に進むかと思われた矢先、2020年1月7日に見送りを正式発表。

2019年9月5日に発生した令和元年房総半島台風により、大雨台風被害が大きく、災害復興を優先。

観測史上最強クラスの勢力であったこともあり、IR誘致に割く時間がなくなったことが要因となっています。

ただし、引き続き第2期公募などに向けて、IR誘致自体は進めているとのことです。

>>カジノ法案（IR法案）に賛成？反対？日本カジノに関する意見まとめ。

まとめ

千葉県のIR誘致は他都道府県と比べても、IR推進派が多く誘致を進めやすい環境にあります。

経済効果も大きく、幕張新都心の発展にはMICEとあわせたIR誘致がとても重要となってくるでしょう。

第1期公募には間に合わないものの、第2期以降に向けた公募に期待できるでしょう。

とても注目度の高い地域であることからも、今後の候補地のひとつとして最新情報に注目です。

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